科学未来館の DCEXPO2017に参加してきました!

28日にDCEXPO2017(デジタルコンテンツエクスポ2017)に参加してきました。
正直、めちゃくちゃ面白いと思ったコンテンツは「全巻一冊」だけですね。これは、見開き型かつ北斗の拳の全巻が一冊に入っている電子書籍です。これから北斗の拳以外のコンテンツにも拡張していくらしいですが、快適で「本」らしい読書体験を届けることにすごい成功していると思います。2017年11月11日まではKICK STARTERで早割購入ができるそうなので、気になった人はチェック!

DCEXPO2017の感想を忘れないためにも、体験したブースの内容をブログにまとめようと思います。


花の写真を基にその種類を判別するハナノナ!

見出しの通りの内容です。花の色に囚われずに、花の種類を判別できるらしいですね。
人工知能もさることながら展示の演出が良かったです。種類を判別する過程で系統樹みたいなのを移動していって可能性が高い上位5位を表示してそれぞれが該当する百分率を表示してくれました。

こちらからWebアプリケーション版のハナノナをダウンロードできます。ブースで体験したものよりも味気ないですが、日常生活や旅行先で使えるので良いっすね。

詳しくはこちら
hananona : Flower Classification by Deep Learning | ハナノナ:人工知能による花のきめ細かな分類 | STAIR: Software Technology and Artificial Intelligence Research Laboratory

この世界の片隅に』プロデューサー真木太郎さん・狂言師野村万蔵さん・河口洋一郎さんの講演

ASIAGRAPH2017というデジタルクリエーターが展示を行う総合イベントがデジタルエクスポと同時に同じ会場で行われていて、その講演会です。
映画『この世界の片隅に』のプロデューサー真木さんのお話がすごい面白かったですね。面倒くさいので、以下に発言を羅列していきます(笑)!

「従来、アニメ映画はドキュメンタリーが得意でなかった。ファンタジーやアドベンチャーばかりだった。この世界の片隅に はそういう意味で新しい試みであった。」

「宣伝にはSNSや口コミを多用した。宣伝手法はデジタル、映画の内容はアナログである」

「中国やヨーロッパでも公開したが、そういう人たちも観た後に懐かしいと言うところが面白かった。観る人たちはある程度日本文化に興味を持っている人たちだとは思うのだが。素朴さは世界共通なのかもしれない。また、海外の人たちは思ったよりも日本的なものを意識してみて楽しんでいるわけではないのかもしれない」

「4K放送をしようという国策もあるらしいが、4K放送にしたところで、元の映像データの画質が低ければ意味がない。現状、データ処理が重くなりすぎるのを避けるために、デジタルアニメは映像の画質を落としている。元の絵以上の画質を上げるにはお金が必要。だが、日本ではアメリカなどと違ってお金を集められないので、実現は厳しいだろう」

野村万蔵さんのお話も面白かったです。SAMURIZRとコラボして新しい表現を模索しているとのこと。下がその動画。

このコラボは時間がなくて付け焼き刃なことしかできなかったそうですが、評判はいいです。「デジタルなものとコラボすることで、デジタル好きにも狂言をアピールでき、彼らの一部が能楽堂狂言を見てくれれば」とのこと。
確かに、伝統芸能と現代的なもののコラボによって、伝統芸能のファン層を拡大することができそうです。

そのような流れの中で真木さんが
「任期がないものを排除するのはよくなり!人気がなくても満足度が高いものはたくさんある」
ということをおっしゃっていました。
人気がないという理由で特定のエンターテインメントを排除するのは、将来的な日本のエンターテインメント力を下げていくと僕も思いますね。どんどん表現の幅が狭まり、伝統的な物が持つ、全エンターテインメントに通じる普遍的な価値が失われると思います。

全巻一冊

電子書籍って迫力が上手く伝わらないなぁ、と思っていたのですが、全巻一冊だとその問題を解決してくれていますね。棚に置けるという点でも管理しやすくすごい価値があると思います。
2017年11月11日までKICK STARTERで早割購入ができるそうです。
www.kickstarter.com

他にもTOPPANさんのVRドームでHopStepSing! 3D Live
hopstepsing.com
を体験したりしたのですが、とりあえずこの辺で。チャオ